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  • 土井地 博/BEAMS シニアクリエイティブディレクター

    HIROSHI DOIJI

BETA JACKET BEAMS | 2023

25年ほど前に勤めていた大阪の「B•E(ビーイー)」という店で、初めてアークテリクスに出会いました。「ビームス」が作った小さなコンセプトショップで、「洋服屋が買うコアな洋服屋」という雰囲気の店でした。

立体裁断のシェルは、後ろのボリュームがやたらと大きい不思議な形をしているのに、着た感じがすごくカッコよくて、当時みんなが着ていたロウアルパインやパタゴニアとは違う、どこかモードっぽい雰囲気がありました。これを着ると、周りがザワザワしたのをはっきりと覚えています。

「Wabi-Sabiコレクション」は、アークテリクスだからこそできたシリーズだと思います。あらゆるものは時間と共に劣化をしていくが(寂び)、それを受け入れ楽しもうとするポジティブな心(侘び)。カラー名は「TRANQUIL(静寂)」。アークテリクスの代表作である「ベータ ジャケット」に、日本独特の侘び寂びの精神性をモノクロームで表現した一着が、とても気に入っています。

ファッションの世界にいるファンとして言いたいのは、「アークテリクスはアウトドアブランドの域を超えている」ということです。バスケをしない人がジョーダンを履き、テニスをしなくてもスタンスミスを選ぶように、アークテリクスは「アウトドア人気」で売れているのではなく、存在自体が認められているということ。山で使う人も、都会でだけ使う人も、アークテリクスを入り口に山に興味を持つ人もいる。使い方はユーザーが決めることです。

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