• ARC’TERYX MUSEUM

  • NEWS

  • OUTLINE

    • Exterior

    • Who We Are.

    • Product Innovation

    • ARC’HIVES

    • ReBIRD™︎

  • INFORMATION

  • EVENTS

  • BRAND PURPOSE

065

  • 坂本 一/instantbootleg store オーナー

    HAJIME SAKAMOTO

KAPPA SP JACKET | 2000

長く古着を扱っていますが、このジャケットは、6年ほど前に知り合いから仕入れた商品の中にあったもので、とても気に入って自分で使っています。そもそもは、買い付けで行ったアメリカで知り合ったジョンという古着のディーラーが、実はロシア人だったらしく(ロシアではイヴァンという名前らしい)、その後も連絡を取り合う中で、アメリカやカナダの古着をたくさん持っているというので、見せてもらったものの中に、アークテリクスの商品もありました。当時のヨーロッパのアウトドアものはダウンがほとんどで、シェルジャケットを北米から仕入れていたらしく、年代的に2000年以前くらいまでのものが、ロシアに多く流れていたようです。

これはたぶん、99年の「カッパ SP ジャケット」で、「ビームス」の品質タグが付けられています。短めの丈やフロントの比翼の、クラシックな感じがいいんですよね。「ネイビー×グレー」の方が数は多いですが、「ストーン」というこのカラーは希少価値も高いと思います。イヴァンが内側を直したようですが、すごくきれいで、コンディションもかなりいいです。

今はかなり高価で取引されていますが、僕が買ったころは今ほどヴィンテージ・アークテリクスという価値観がなかったので、結構安く手に入りました。これはもう見つからないだろうと思って、大切にしています。今年は暖冬でアウターがとにかく売れず、アークテリクスだけが売れる状況でした。人気があるだけにフェイクも多くて、扱う方は信用を売っているようなものなので、とても気をつかいます。

アークテリクスは商品の種類や分類が難しく、いろいろ覚えたり調べたりすることが多くて最初は取っつきづらい印象がありました。ただ、それが逆に男心をくすぐるんですよね。すごくマイナーチェンジが多いのも、最初は何でだろうと思っていましたが、常にそこがゴールではなく技術を革新し続けているからだとわかり、よりアークテリクスのことが好きになりました。

bg